部屋を整理した折に本棚から取り出しついつい読みふけってしまった。
あずまんが大王は月刊コミック電撃大王で1999年から2002年にかけて連載されていた4コマ漫画。全4巻。
2000年でWeb上で、2001年で劇場で、2002年で地上波放送でアニメ化された。
内容は、天才少女ちよちゃん(10才)がある高校に転校してくるところから始まり、
破天荒な英語教師ゆかり先生、暴走女子高生とも、
動物好きの長身女子榊さん等個性的なキャラクターたちを中心に
日常と少しありえないような高校生活を描いている。
連載期間と漫画内の時間は同時並行していて、
高校三年間がリアルタイムで描かれていた。
個人的な感想
結論から言うと、面白いうえに何度読んでも飽きがきにくい。
4コマ漫画だからかネタが単発単発で読めて疲れにくい
のかも。
無論、前提条件としてこの漫画が面白いということが言えることだが、
いわゆる旅のお供にと言うのには最適だ。
友人がこの漫画を勧めてきた際
「いま日本で最も面白い4コマ漫画だ」
と言っていたが、それも納得がいく。
この漫画の最大のウリは「間」の使い方だと思っている。
漫才や会話でも「間」の使い方は大切だ。
笑いに限らず人と人とのやり取りでは「間」はとても重要である。
「間」の重要性がわかっているのならそれを表現に組み込むのが当然となるが
ここであずまんが大王が4コマ漫画であることを考えてほしい。
4コマしか使えない漫画で「間」を表現したり使うのはとても難しい。
しかしこの漫画ではそれができているのだ。
また、友人曰く
「4コマ漫画なのに3コマしか使わない
これは上手い漫画家にしかできない
それができているこの漫画はすごい」
とのこと。
具体的な例を挙げてみよう。
この左の漫画は3巻P19に収録されている
ゆかり先生と2組の担任にゃも先生の
職員室でのやり取りである。
もっとわかりやすい「間」を使ったモノもあるが、
3コマを使ったものとしてこれを挙げた。
クリックしてみれば文字は読み取れるだろう。
お気づきであろう。
そう、1コマ目は完全に役割はない!
にゃもちゃんがにへら~としているだけである。
4コマという制限の下で
3コマだけで4コマ漫画を完成させている。
おそらく内容を4コマで無理に詰め込んでいないのだろう。
全体的に文字数が少ないのもこの漫画の特徴だ。
独特の面白さを作り出しているあずまんが大王の「間」
ぜひ読んで頂きたい漫画だ。